音楽CDを制作するうえで最終工程となるマスタリングっていう作業があるんだけど、私はこの工程には遥か昔から疑問を抱き続けているの。
具体的に何が行われているのかというと、異なる複数のコンポーザーからそれぞれ楽曲が仕上がってくると、使用しているDAWの違い、音圧、音量、つまり音のバランスがバラバラだったりするのね。それをCD1枚通し聴きした際に違和感なく聴いていけるようにするのがこのマスタリングっていう工程なんだけど。

ご存じの通り、私の曲って結構激しい曲が多いじゃない？
結構昔に、コンピレーションアルバムの企画に入ったことがあって、そこで激しいロックな曲を依頼されて書いたことがあったんだけど、このマスタリングという工程を経て最終的にCDに収録された私の曲を聴いて唖然としたんだよね。
めちゃくちゃに潰された音、違和感しかないEQ。もう怒り通り越して呆れて何も言えない感じ。これは、その他の収録された楽曲が以外とバラードだったりしてたからなのか、とにかくもう「どうしてこれで良いと思った？？？」っていう仕上がりだったの。こんなの誰が聴いたっておかしいって思うでしょって。

そんな経験もあってか、このマスタリングっていう工程には私、疑問しかないのね。
今のDAWの機能、VSTの品質ってものすごく高くて、使い方さえ覚えればプロ顔負けのミキシングがあっさり出来るようになってたりする。
私はとあるVSTをマスタートラックに必ず挿すようにしていて、これで楽曲全体の音のバランスをとっているんだけど、私自身の企画であれば、これでもうマスタリングっていう工程は不要になるのね。どの楽曲でもおんなじ設定が必ず最後に通ることで統一感がちゃんと得られる。
しかも、２ミックス（1つのwavファイル）としてエクスポートされる前のバラバラな音の情報を処理するから、より複雑に正確に音を処理している。

マスタリングでは、この１度エクスポートされたwavファイルをまたDAWに入れて、さらにコンプレッサーだのEQだのいじくりまわしたりするわけなんだけど、はっきり言って「余計なお世話」なんだよね、正直。
コンポーザーがせっかくベストな音を作り出したのに、最後にマスタリングっていう誰か他の人がしゃしゃり出てきて音をいじくってしまう。
いやいや、黙ってマスターCDだけ焼いてもらえればいいのよ、ほんとまじで。余計なことしないで！と。

ましてや昨今CDを通し聴きする機会っていうのも減ってきているし、仮に通し聴きしたとしてもその中でお気に入りの楽曲を見つけたらその曲だけ何度も聴くでしょう？そしたらもう、CDを通し聴きした時に違和感ないように音をこねくりまわすっていうこのマスタリングという工程の意味の無さよ。

私はもうこれ10年以上も前からずっと疑問で、そのコンピレーションの企画以降は出来るだけそういう複数のコンポーザーが集まって１枚のCD作る的な企画は避けてきたの。
あるいはマスタリングという工程を私に任されるのであれば大丈夫。だって、よほどのノイズだったら除去作業したりするけど、そんなの各コンポーザーの作業時点で気づくだろうし。なので一度全トラックをDAWに並べて通し聴きして、曲間の繋ぎや無音部分の長さを微調整する程度でほとんどスルー状態でマスターCDを焼く。コンポーザーそれぞれ意図した音のまま、ちゃんとそのままCDに収録されます。それでいいんですよ。

「マスタリングするために全トラックをパラ出しでください」って要望言われた時もあったなぁ。唖然としたよね。コンポーザー侮辱しすぎでしょって。パラ出ししてそっちで組み立てたら、それはもう私の作品じゃなくなってしまう。

今回はちょっと技術的なお話。マスタリングという工程への疑問と私なりの見解をまとめてみました。音に携わっている方に何か刺激になればいいですね。

さて、今晩は酒Pandora。おそらくこれでラストだと思う。
長かったPandoraの旅もこれでほんとにおしまい。
旅が終わったら、みんなそれからどうするの？ちりちりばらばらになってしまうのかな。
・・・ううん、そんなの寂しいよ。もっとみんなと遊びたい、もっとみんなと同じ時間を過ごしたい。もちろん新しい仲間も加えて、一緒にお酒を飲み交わそうよ。
・・・わがまま、なのかな。

アイキャッチはさつきとのつーしょ。最近名前の呼び方が変わりました。特に深い意味はないんだけど、いつもお姉ちゃんって慕ってくれているのに私ばかりずっとさん付けで呼ぶのもおかしい気がして。それに昨晩話していて発覚。もう会って２年以上経つみたい！
昔懐かしの写真を掘り起こして、ふたりで懐かしいー！でも正直あまり覚えてないー！ｗって話してましたｗ
あっという間に寝る時間になっちゃっておやすみなさい。

ほんじゃ、ばいばいっ。